こんにちは、新卒採用ブランディングプランナーの山口達也です。
突然ですが、配属ガチャという言葉を皆さんはご存知でしょうか?
そもそもガチャの意味を知らない方もいるかもしれないので説明すると、これはおもちゃ屋の前によくあるような「ガチャガチャ」もしくは「ガチャポン」の略です。
つまり、配属ガチャとは「ブラックな部署やど田舎の支社など、どこに配属されるかはガチャポンのように分からない」ということを婉曲的に揶揄した言葉です。
僕も昔そうだったので決して馬鹿にしたりディスっている訳ではないのですが、就活生はどうしてもこの会社に入ったらこの仕事ができるに違いない!と思うことが非常に多いです。
が、「総合職入社」だと必ずしも最初にやりたい仕事につけるということが担保されているわけではありません。
最初から経理や法務などのいわゆるコーポレート職(バックオフィス)に配属されたり、ホワイト企業なはずなのに説明会では説明されないような社内で唯一ブラックな企業に配属されるようなケースが意外と多いものなのです。
過去にキャリア面談をして大手のメーカーに入った学生から最近連絡があり、「どうしたの?」と聞いてみたら、「他の部署は全部ホワイトですぐに帰れるのに自分の部署だけものすごくキツく上司の怒鳴り声も響くような環境でうつ病になってしまいました」というメッセージが返ってきました。
結局、彼は入社して3ヶ月で休職状態になり、休職が終わった後のために第二新卒として転職活動を進めることを検討しています。
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◆「配属ガチャ」は避けられない?
おそらく、この問題は企業側が「自社の実際の情報」を多く持ち続ける構造が無くならない限り存在し続ける問題だと思われます。
というのも、企業と就活生の情報格差がこの問題の根源的な原因ですし、採用数を採用担当の人の評価指標として置かれている場合は「たとえ数年後で離職しても、”その時の採用数”が自分の評価になり出世に繋がる」という構造もそれを加速させています。
人事もボランティアでなく一ビジネスパーソンとして仕事をしている以上、自分の市場価値を上げることに多くに人は躍起になりますので、とにかく内定を出さなければと色々なイベントに顔を出したり説明会を開いたりとしているわけです。
先ほどの根源的な問題に関しては、普段の買い物にたとえたら「うちのステーキは美味しいよ!」と看板に書いてあるけど、それが本当に美味しいかどうかは食べてみるまで分からないようなもので、情報の非対称性が大きいもののこれを無くすということはほぼ不可能に近いわけです。
もちろん、総合職採用でなく部署ごとの採用にすれば多少は変わるかと思いますが、既存の採用方式に慣れてしまって重い腰を上げない企業においてはこの方法は取らないケースの方が圧倒的に多いことでしょう。
「プロデューサーコース」など企業側が職種別採用コースなどを設けていく、もしくは転職口コミサイトに配属ガチャ含めた真実のみが記載されていくということが進むのであれば多少は緩和されますが、1年〜2年の短期スパンではきっと解消されません。
就活生はこの問題がどうしても起き続けてしまうということを納得してキャリアを選んでいくしかないのです。
◆それでも「配属ガチャ」を回避する3つの方法
では、そのような状態の中で就活生の皆さんは何ができるのでしょうか?
1つは先ほど記載したような職種別採用コースを取っている企業を選ぶ方法。総合職よりも「配属ガチャ」で悲しくなってしまう可能性が相対的におそらく少ないと思われます。
ただ、この場合気をつけたいのは「異動」の可能性がどれくらいあるのか?ということ。企業は「利益を出すこと」が基本的な存在価値なので、成果が出ない人に対して場合によっては別部署へ異動辞令を出すことは往々にしてあります。基本的に辞令に対して断りを申し出ることはできないケースが多いので、念のためその可能性は事前に探っておけるとより安心でしょう。
2つ目は実際に行きたい企業の中の社員に「ブラックな部署はありますか?」「そこに新卒で行く人は今までどれくらいいましたか?」と聞くこと。もし、外からは見えないところで異常なくらいに働く環境などがあるのであればそれは聞いておいた方がリスクは多少減るでしょう。
ただ、僕もそうでしたが、新設の部署だったり、数年ぶりに新卒を採用したいという企業内での隠れざる部署があった場合、それらは少し見つけにくい側面があります。
最後、3つ目は自らが置かれた先がブラック部署である可能性に対して「構造上、しょうがないもんな。」と、ある種割り切って受け入れ、ブラックであった時にどのような行動をするかを考えておくという、一見ネガティブに見えますが結論的にはこの中ではもしかしたら1番ポジティブな方法です。
これは就活のお話の先にある社会人の生き方や人生全体のお話になってしまうかもしれませんが、何が起こるか100%予測して理解することは全員不可能」という非常にシンプルな事実をいかに受け止めるかというお話です。
もちろん神様では全員ないので未来のことなんて分かりませんし、恋愛で例えれば付き合ってみないとその人の見えない部分は見えてきません。
だからこそ、それと同じようにこの「配属ガチャ」というイベントについて捉えると不思議なことに「なるようにしかならないな」という前向きな諦めをすることができます。
もちろん、1番目や2番目に挙げたような方法は前提として行った方が確率的に自分もよくわからない部署やエリア支社へ配属される可能性は減りますので、就活の中では行った方がいいと個人的には思っております。出来る施策はやらないよりやった上での方が、納得度も自分の中で高くなると思いますしね。
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◆配属ガチャで「アタリ」を出すこともできる
というわけで、最近よく聞く「配属ガチャ」について書いてみましたがいかがでしょうか?
どうしても今の構造が続く以上、この問題は起き続けてしまうものだと僕は考えています。
ただ、逆を返せばこのガチャは学生時代に留学や起業などの「実績」的なものを持っていると自分にとって有利にさせることができる可能性もあります。いわゆる「アタリ」を出す、ということですね。
「僕は海外経験があって海外も好きで語学もできて」「自分はSNSマーケティングの事業を自分で0から立ち上げて、そこでいくら売上をつくって」などという話がもし出来るのであれば、人事側もあなたの一番の武器を即戦力として使おうと考えるので、その武器が活かせる部署やエリアに配属される可能性が高まるというわけです。なぜなら、それが一番会社としても売上を早く上げるために合理的な選択だから。
なので、就活中ではなく「就活前」の時点で自分の実績となぜそれをやりたいと思ったかを言語化できるようにしておくことがこのガチャでハズレを引かないための最善策なのかもしれません。
(とはいえ、人事や経営者の配属センスによっては、実績を出してもハズレになってしまうかもしれないので、やっぱり「なるようになる」のかもしれませんが…。)
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