就職活動において、毎年人気企業上位にランキングしている「商社」。
あこがれの商社へ就職を目指す学生の方も、たくさんみえることでしょう。
今回は商社への就職について、仕事内容や就活で押さえておきたいポイントをくわしく解説していきます。
スポンサードサーチ
目次
商社への就職~総合商社と専門商社の違い~
商社に対してあこがれを持つ人は多いものの、その理由は実に漠然としているのではないでしょうか?
商社とは、商品の輸出入といった貿易業務を中心とした商業を営む企業を指します。
メーカーなどのようにモノをつくるのではなく、メーカーと小売店の間に立つ中間流通業者や卸業者などのことです。
一昔前では貿易業務が注目されていましたが、現在では事業自体が多角化し、幅広い事業展開をしている傾向があります。
ここで、総合商社と専門商社との違いについて見ていきましょう。
商社への就職:総合商社とは
総合商社とは、取り扱う商品・ジャンルが多岐にわたります。
ひとつの分野にとらわれることなく、幅広く取り扱いがあるということです。
貿易・販売といった業務に限らず、他社への出資や人材派遣・システム開発など、まさに総合的な商品やサービスを取り扱っています。
日本では、三菱商事・丸紅・伊藤忠商事・三井物産・住友商事を5大商社と称し、さらに豊田通商・双日を加えて7大商社と呼ばれています。
特に5大商社は学生のなかでも人気が高い企業として名が知られており、複数応募する人も多いです。
商社への就職:専門商社とは
専門商社とは、その名の通り何かしら特定の分野において専門的に取り扱う商社を指します。
海外ではこうした専門商社のほうが多い傾向にあります。
特定のジャンルに対して商業を営んでおり、得意先は大手から中小企業まで幅広く取引があります。
たとえばミツウロコグループHD・エプソン販売・アイリスオーヤマなどが一例です。
主に売上の5割以上が特定の分野である場合、専門商社と呼ばれます。
日本では上記で上げた7大商社を総合商社とし、それ以外は専門商社となります。
国内において規模の大小を問わず、専門商社は数多く存在するといえるでしょう。
スポンサードサーチ
商社に就職応募するためのポイント
商社に就職するには、何が必要になるのでしょうか?
ここで主に3つのポイントにスポットを当ててご紹介します。
商社に就職応募するためのポイント①:資格は特にいらない
商社に就職するためには、基本的に必ずしも必要な資格はありません。
たとえば医師・弁護士など、専門的な国家資格などは必要ありません。
現在の大学を卒業見込みであり、入社日にきちんと入社できる状況であれば応募することは可能です。
応募後は書類選考・面接選考などを受けることは必要になります。
しかし応募するための間口が大幅に限定されているわけではないのです。
商社へ就職応募するためのポイント②:英語力や体力
商社の採用試験へ応募するには、ある程度の英語力が問われるでしょう。
企業によってはTOEICスコアの指定があるケースもあります。
必ずしも指定されているわけではないものの、700点以上などある程度の数値を求められることもあるでしょう。
また、特に総合商社などでは出張や転勤などの頻度も多い可能性があります。
短期間でかなりの距離を移動することもあるため、体力面でも自信がある人のほうがいいでしょう。
TOEICの点数がなくても面接でアピールする方法とは?
【留学非経験者必読】TOEIC990点の就活強者と隣り合わせになった時の対処法
商社へ就職応募するためのポイント③:OB・OG訪問は重要
就職活動でよく耳にするのが「OB・OG訪問」です。
商社においても希望の商社に入社している先輩がいればぜひ訪問しておくようにしましょう。
特に総合商社では「OB・OG訪問」は重要になる可能性が高いです。
本気で入社の意思を持ち、実際の仕事内容や社風を把握するためにも「OB・OG訪問」は有益な活動です。
先輩社員に対しても好印象となるため、積極的に訪問し、交流を持っておくといいでしょう。
ビズリーチ・キャンパスを使用することで銀行や商社、外資系企業など人気企業のOB・OGと会うことができます。
商社への就職:総合商社へ入りやすい大学はある?
商社のなかでも総合商社へ入社したいと考えている人もいることでしょう。
しかし人気企業ランキングの商社のうち、上位7位が7大商社ともいえる状況です。
実際に内定を獲得するにはどういった条件だといいのでしょうか?
たとえば総合商社入りやすい大学はあるのかといえば、語学力に力を注ぐ大学や、そもそもその商社のOB・OGが多い大学は結果的に入りやすい大学ともいいかえられるでしょう。
必ずしも優先されるわけではないですが、商社が求める語学力などの能力をすでに備えていれば、自然と選考に通る可能性が高くなるということです。
また留学制度を活用できる大学であれば、学生時代にグローバルな視野・能力を学んでおくことができます。
商社で勤める前準備を大学で行えるのは、大きな強みとなるでしょう。
スポンサードサーチ
総合商社へ就職する際の採用選考のポイント
商社へ就職希望しているならば、いくつかある採用選考を乗り越えて内定を獲得しなければなりません。
ここで、3つのポイントにしぼって見ていきましょう。
総合商社へ就職する際の採用選考のポイント①:エントリーシートを作成するポイント
エントリーシートはESとも呼ばれ、ほとんどの企業で応募時に提出するケースが多い書類のひとつです。
それぞれの商社によってその設問は異なるものの、大きく偏りがあるということはありません。
たとえば以下のような設問が挙げられます。
- あなたの強みは何ですか。
- 自分の思い・考えで成しえたことをひとつ答えてください。
- これまでの学生生活での経験・実績などについて教えてください。
エントリーシートを作成するうえで注意しておきたいポイントは主に以下のとおりです。
- 明確でまわりくどくなく、わかりやすいこと
- 結論を先に述べていること
- 壮大なことでなくともオリジナリティが表現できていること
- 具体的なエピソードを盛り込んであること
上記のポイントを押さえ、明確で誰にでもわかりやすい文章を心がけましょう。
以下の選考体験記もあわせてご覧ください。
住友商事|Sumitomo Corporation|19年卒の留学生就活選考体験談|日本人海外経験者
伊藤忠商事|19年卒の留学生就活選考体験談|日本人海外経験者
総合商社へ就職する際の採用選考のポイント②:総合商社の面接でよくみられる質問内容
総合商社での面接選考では、以下のような質問が見受けられます。
- 数ある総合商社のうち、どうして弊社へ応募したのか、理由を教えてください。
- 最近気になったニュースはどんな内容ですか。
- 入社したら携わりたい業務・事業領域について教えてください。
基本的によくみられる質問ともいえますが、どうして総合商社なのか、うちの会社なのか、具体的な仕事内容をイメージして語ることができているかなども見極められています。
「総合商社に入社したい」と漠然と思っているだけでなく、他の総合商社との違い・特色・仕事への熱意などが面接でアピールできることが大切です。
商社へ就職する際の採用選考のポイント③:面接時に注意したい「志望動機」
応募企業に対するあこがれが強すぎる場合、注意したいのが志望動機への回答内容です。
あこがれだけで語ってしまうと、企業や仕事の本質が見えていないことが相手にはっきりとわかってしまいます。
たとえば、以下のような漠然とした回答をするのは注意しましょう。
- グローバルな視野で仕事をしたい
- 海外をまたにかけて活躍したい
- 語学力を活かしたい
上記の理由ももちろん大切ですが、以下のポイントにも焦点を当てて志望動機をまとめるとより具体的です。
- OB・OG訪問などを介し、社風や働く人への魅力を交える
- 企業理念や経営方針など、企業の考え方に対して同調する
志望動機やESについては以下の記事もあわせてご覧ください。
【留学経験者必見】留学経験どうアピールする?就活で留学経験をESに活かす方法10選
商社への就職:内定を勝ち取るためのポイント
実際に就職活動し、商社への内定を勝ち取るために押さえておきたいポイントが2つあります。
採用活動および入社後のためにも、必要なスキルを押さえて力をつけておきましょう。
商社の内定を勝ち取るポイント①:語学の勉強は怠らない
現在では商社=貿易業務というわけではないものの、語学は他業種よりも重要になる可能性が高いでしょう。
応募条件として、必ずしも「語学スキル」が必須とは記載されていないケースもあります。
しかし、日常会話レベルなど一定の語学スキルを基本と考えている商社が多いものです。
商社への内定者・先輩の多くは、帰国子女・留学経験者なども多いです。
仕事上でも、グローバルな視野で多国籍従業員とメール・電話をはじめ、さまざまなシーンでともに仕事をすることになるでしょう。
得意先についても、外資系企業や海外支店の担当者とやり取りする可能性もあります。
語学に苦手意識を持っていると仕事自体が進みません。
語学の勉強に関しては、あらかじめ勉強しておきTOEICなども受験しておくといいでしょう。
帰国子女の就活については以下の記事もご覧ください。
帰国子女は日系企業に馴染むのが難しい?その理由とおすすめの企業
商社の内定を勝ち取るポイント②:コミュニケーション能力を磨く
商社においては、モノやサービスの中間流通業者ということもあり、仕入先・得意先の双方と円滑なコミュニケーションが欠かせません。
柔軟な対応はもちろんのこと、双方と意思疎通がうまく図られてはじめて仕事がうまく回っていくものです。
他業種についても、コミュニケーションは重要なスキルのひとつ。
しかし商社では特にグローバルな部門も多く、国籍・文化に関係なくスムーズな対応が求められます。
「1+1=2」ではなく、柔軟な考え方が職場でも有利に働くでしょう。
コミュニケーションについては資格で認識される能力ではないので、日々の行いから着実に力をつけていくことが大切です。
商社の面接官と話せるコミュニケーション能力をつけるためにはOB・OG訪問が有効です。
ビズリーチ・キャンパスを使用することで銀行や商社、外資系企業など人気企業のOB・OGと会うことができます。
スポンサードサーチ
商社への就職:あこがれだけでなく「何をする会社か」よく把握して
まわりの影響もあって、商社に対し漠然とあこがれを抱くのも自然なことかもしれません。
しかし、ただのあこがれだけでは実際に内定を獲得することはできません。
さらに、内定を獲得したとしても、思っていた仕事とは違った……という結果に至り、早期退職をしてしまう可能性もあります。
一口に商社といっても、その事業内容はもちろん業務内容もさまざまです。
応募する前に業界研究・企業研究を入念に行い、どんな企業なのか、何をしていてどういった方針・風土なのかをよく把握したうえで応募するようにしましょう。
商社への内定を獲得したい場合は先輩の就活生も使った就活サービスを利用してぜひ内定を獲得してください。
日本で就職したい留学経験者や海外大出身者 のための就活情報サイト「Globy」の公式アカウント