この記事では、「ベンチャー企業への就職が失敗だった」と感じる理由と具体例をご紹介します。
就職活動が始まり、大手から中小までさまざまな企業で内定を貰おうと努力する学生も多いでしょう。
自分の実力を高めるためにベンチャー企業への就職を考える学生もいますが、「新卒からベンチャー企業へ就職するのは失敗だった」と後悔する学生がいるのも事実です。
今回は、ベンチャー企業への就職は何が失敗に繋がってしまうのか?メリットとデメリットを交え、具体的な失敗例をご紹介します。
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目次
ベンチャー企業へ新卒で就職するメリットとは?
ベンチャーとはベンチャービジネスの略語で、大企業では実践しにくい創造的な経営を目指している企業を指しています。
そんな上昇志向を持っているベンチャー企業は他企業に比べると年齢層が若く、20代から30代の若者のみで構成されている企業も……。
若くして起業を目指している人も多いため、「ベンチャー企業へ憧れを抱いている」という学生も少なくないのです。
まずはベンチャー企業へ新卒で就職するメリットについて見ていきましょう。
ベンチャーへ就職すれば新卒でもスキルを評価される
ベンチャー企業は大企業と違い、常に真新しいサービスを追求し、率先して仕事を作り出す必要があります。
言い換えれば、実力を発揮する場が常に設けられているということ。
大企業でありがちな緩慢な人事評価はなく、自身が持っているスキルに対して上長やリーダー、社長からのダイレクトな評価をもらうことが出来るのです。
もちろんポジティブな評価に繋がるかどうかはベンチャー企業へ就職した学生次第となりますが……。
とはいえ、自分のスキルに自信が有り余っている人にとっては心地よい環境だと言えるでしょう。
能力を高めて成長することが出来る
学生の中には、大企業の内定を蹴ってまでベンチャー企業へ就職するケースが存在します。
そこまでしてベンチャー企業へ就職する理由の1つとして挙げられるのが、「上昇志向」の持ち主だということでしょう。
将来は起業を考えていたり、キャリアパスを見定めて経験を積むつもりだったり、あくまでベンチャー企業をステップアップの1つだと捉えている学生です。
大企業ではノウハウの定まった業務を遂行することがメインとなりますが、ベンチャー企業では重要な仕事を若手のうちから任せられることも多く存在します。
幅広い業務を一人で行うなど、ベンチャー企業への就職は自らが意欲的に成長する場にうってつけの環境となっているのです。
ベンチャー企業への就職に失敗とはどういうこと?
自分の能力を高められるとはいえ、ベンチャー企業への就職に後悔を抱える学生も少なからず存在します。
ベンチャー企業へ就職する前にはキラキラと輝いて見えた現場も、入社後には激務でかすんで見えてしまうという学生も少なくないのです。
その理由として挙げられるのはやはり「モチベーションの低下」でしょう。
ベンチャー起業への就職が失敗に繋がってしまうモチベーションの低下はなぜ起こってしまうのか、あわせてご紹介します。
ベンチャー企業への就職は安定しない?
ベンチャー企業に共通するポイントは、「成長を目指して経営資源を確保する一方で高いリスクも許容する」という点が挙げられます。
少しのムリをして企業成長を目指すベンチャー企業では失敗がつきもので、立ち上げたばかりのスタートアップ企業では安定性を欠いた環境が存在するのも事実です。
場合によっては、入社後数年でベンチャー企業が倒産というケースも十分に考えられるでしょう。
そうならないように、ベンチャー企業では社員が事業の安定へ向けて自ら動く必要があると言えます。
しかし、その努力が常に実るとは限りません。
どれだけ努力しても成果に繋がらず、次第にうつに近いモチベーションの低下に繋がってしまうことも……。
失敗しても落ち込まないマインドが重要とは言うものの、実際に実現出来るかどうかが重要なポイントとなっています。
大企業と中小企業の離職率には大きな差がある
厚生労働省が発表している「新規学卒者の離職状況」を参考に、2015年卒の学生が2018年までに離職した割合をチェックしてみましょう。
出典:厚生労働省「新規学卒者の事業所規模別離職状況(大学)」
平成27年(2015年)卒の離職率を比べてみると、小規模事業では離職率が49.3%、1,000人以上の大企業では24,2%という数値に落ち着いていることがわかります。
他のデータを見比べてみると、基本的には従業員数が増えるほど離職率が低下していく傾向にあるようです。
大きくなったベンチャー企業は形態によってメガベンチャーやユニコーン企業と呼ばれるものの、数人から数十人程度の小規模ベースで進んでいるベンチャー企業が存在するのも事実です。
「ベンチャー企業の就職は失敗する」と言われる所以の1つとして、事業規模における離職率も参考程度に抑えておくと良いでしょう。
とはいえ、独立や起業を目指してベンチャー企業へ就職する学生が多いことを忘れてはいけません。
離職率が高いことは一概に悪いとは限らない点を意識しておきましょう。
やりがいを求めて周りが見えなくなってしまう学生も
「ベンチャー企業の就職が失敗」として挙げられるもっとも大きなポイントは、「やりがい搾取」というワードです。
ベンチャー企業では若手のうちに高収入や安定したワークライフバランスを望むことは難しく、どこかしら切り詰めた働き方を求められてしまうケースも存在します。
中には、「仕事にやりがいがあるからこそ続けられる」という考えにより薄給の中激務で働き続ける人も……。
すべてのベンチャー企業に当てはまる訳ではありませんが、気付かぬうちに疲弊していき、ふとした瞬間にモチベーションが低下してしまうことに繋がってしまうのです。
やりがいを追求しすぎて周りが見えなくなったとき、自分が働いている条件は果たして適切なのか常に疑問を抱くことが重要なポイントとなっています。
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ベンチャー企業への就職に失敗?よくあるトラブルの具体例
ベンチャー企業へ就職して失敗に繋がる理由を見ても、「どう失敗に繋がるのかいまいち不透明だ」と感じる方もいるかと思います。
実際に「ベンチャー企業へ就職して失敗した」と感じた学生の具体例を見ていきましょう。
ベンチャーへの就職失敗例1.人に惹かれてベンチャーへ就職はNG
インターンを通して自分と同年代の若手社員が活躍しているのを見て、あこがれを抱いてベンチャー企業へ就職する学生も居ます。
しかし、特定の人に惹かれてベンチャー企業へ就職するのは失敗に繋がってしまうでしょう。
「この先輩と働きたい!」と思っていても、入社後数年で尊敬した先輩が転職する可能性は十分にありえるのです。
ベンチャー企業はとくに人の入れ替わりが激しいため、人に惹かれて就職するとやりがいを失ってしまうことに繋がります。
ベンチャーへの就職失敗例2.スキルアップは自力で行う
ベンチャー企業は往々にして人手不足な傾向にあります。
若手でも大きな仕事を任されることで経験を積むことが出来ますが、指導者の助力を満足に受けられないケースがあるのも事実です。
「自分で道を拓く」といえば聞こえは良いですが、上記のケースでストレスを覚える場合はベンチャー企業への就職が失敗に感じてしまうでしょう。
ベンチャーへの就職失敗例3.多忙に次ぐ多忙
ベンチャー企業では業務の幅が広いほか、労働時間が比較的長時間になりやすい傾向にあります。
残業に次ぐ残業で、なかなか家に帰れないと嘆く方も……。
趣味が仕事という人であれば問題はありませんが、「自分の時間をしっかりと準備したい」という場合はベンチャー企業への就職が失敗に感じてしまうかも知れません。
ベンチャーへの就職失敗例4.福利厚生が少ない
福利厚生には2種類存在します。
法的に実施を義務付けられている福利厚生と、企業独自で設定できる法定外福利厚生です。
法定外福利厚生は企業の特色が現れるひとつのポイントともなっていますが、ベンチャー企業では福利厚生が充実していないケースも……。
大企業に比べると福利厚生の安定性に欠けてしまい、「思ったのと違う」と感じてしまうかも知れません。
とはいえ、近年ではベンチャー企業ごとにユニークな福利厚生を実施しているケースもあります。
事前にどのような福利厚生が存在するのかチェックしておくことも重要だと言えるでしょう。
ベンチャー企業への就職で失敗しない2つのポイント
ベンチャー企業への就職で成功する必勝法は存在しないと断言できます。
さまざまなベンチャー企業が存在するため、一概に評価することが出来ないという理由です。
しかし、2つのポイントを抑えておけば、ベンチャー企業への就職で失敗する確率を引き下げられるでしょう。
そんなベンチャー企業への就職で失敗しないための2つのポイントをご紹介します。
採用人数の多いベンチャー企業は警戒しよう
一度に採用する人数が多いベンチャー企業は一見すると成功しており、大きく事業拡大を図っているようにも見えます。
しかし、場合によってはたくさんの離職者が出ることを前提に採用しているケースがあるのです。
労働環境が劣悪な可能性も十分に考えられるため、採用人数の多いベンチャー企業への就職は失敗につながってしまう可能性があるといえるでしょう。
大きな成果を上げていないにも関わらず、大量の採用を行っているベンチャー企業は警戒しておくことをオススメします。
最近オフィスが小規模に変わった
「自分の実力がどこまで通用するのか試したい」とベンチャー企業へ就職する方もいます。
しかし、入社してから事業が縮小してしまいスキルを発揮しづらい状態になってしまう可能性もあるでしょう。
やりがいを求めて入社したにもかかわらず、自分が求めていた環境と変わってしまえば元も子もありません。
将来性を見据えて、過去にオフィスが移転していないか、移転した場合は坪地の規模や土地の時価をしっかりとチェックしておきましょう。
自身のキャリアパスを確かなものにするためにも、将来性が見えないベンチャー企業へ近づくことは極力避けることが重要です。
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意欲さえあればベンチャー企業への就職は失敗しない!
ベンチャー企業は多忙で人の入れ替わりも激しいからこそ、自分の信念を持って働くことができれば確かな実力が育っていきます。
とはいえ、やりがいを求めすぎて途中でモチベーションを失ってしまう人がいるのも事実です。
まずは自分の基礎を満たせるような安定した環境選びこそ、ベンチャー企業への就職で失敗しない方法だといえるでしょう。
就職活動では年収以外にも、福利厚生面の充実が生活を手助けする1つのポイントになっているため、ぜひご参考ください。
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