シンクタンクとは?年収を含めた魅力を徹底解説!

就職活動において人気の業種である「シンクタンク」。

「激務だけれどその分年収が高い」といったイメージもあるかもしれませんが、実際にどんな仕事をしていているのか理解している人は少ないのではないでしょうか?


そこで、今回はシンクタンクの基本的な知識と年収、求められる人材などについて分かりやすく解説していきます。

 

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シンクタンクとは?実は知らない仕事内容と年収

シンクタンクとは?実は知らない仕事内容と年収

「シンクタンク=think tank」と聞くと、どのような仕事を思い浮かべますか?

直訳すれば「頭脳集団」ですから、その名の通り頭を使う仕事ではありますが、実はその業務内容は多岐に渡ります。


ここでは、シンクタンクの種類や具体的な業務内容についてご紹介します。

 

年収に見合う?シンクタンクの種類

シンクタンクの基本的な定義は「さまざまな分野の専門家が集まり、諸種の問題について調査・研究・分析を行って政策などに提言をする研究機関」です。

 

もともとは19世紀のイギリスにおいて「社会改良運動」のために設立されたフェビアン協会が起源とされており、欧米では非営利団体として活動している団体が多いです。


一方、日本におけるシンクタンクは、その特性により2種類に分かれています。

具体的には「政府系シンクタンク」「民間シンクタンク」です。


政府系シンクタンクは非営利団体であり、内閣府や外務省の施設機関として運営されています。

「経済社会総合研究所」や「日本国際問題研究所」などがこれに当たり、社会政策や政治戦略、経済や文化などに対する研究と提言を行っています。


民間シンクタンクはその名の通り民間運営の営利団体です。

官公庁への調査・提言も業務の一部ですが、多くは一般企業に対して、システム開発やビジネスコンサルティングを行います。


欧米のシンクタンクや政府系シンクタンクとは異なり、シンクタンクと言ってもコンサルタントとしての側面が強い点が特徴です。


野村総合研究所やニッセイ基礎研究所、日本総合研究所など政府系シンクタンクに比べると多くの研究所があり、その多くが大企業のグループ企業として存在しています。


そうなると、顧客はグループ企業になるかと思われがちですが、実はグループ企業の売上は全体の数%であり、そのほとんどは一般企業に対するコンサルティングやシステム開発事業において収益を生み出しています。

 

年収に見合う?シンクタンクの業務内容

シンクタンクの定義として「さまざまな問題の調査・研究・分析を行って政策や解決策を提言する」と述べましたが、具体的にはどのような仕事をしているのかイメージは沸きにくいのではないでしょうか?


しかし、政府系シンクタンクと民間シンクタンクでは主な業務内容が異なってくるため、ここではそれぞれについてご紹介します。


政府系シンクタンクの場合、官公庁から依頼を受けて政府や自治体に対し、政策の研究や提言を行うことが主な業務です。

例えば経済白書など省庁が公開している白書やロードマップの作成にも、政府系シンクタンクが収集・分析したデータが活用されています。


また、政府系シンクタンクから提言された内容は、政策にもダイレクトに影響を与える可能性があるため、立法や行政とも非常に密接に関わる仕事だと言えるでしょう。


民間シンクタンクの場合は、シンクタンク業務も行うコンサルティングファームという側面が強いため、調査・研究・分析を通してクライアントの抱える高度な経営問題を解決することが主な業務となります。

 

具体的には、クライアントの企業が提供するサービスや商品が世間にどのような影響を与えているかを調査・研究し、経営課題に対して解決策を提言します。


上記で紹介した業務は主に受託研究と呼ばれるもので、依頼を受けてから調査や分析をおこなう業務ですが、実はシンクタンクでは「自主研究」と呼ばれる業務もあります。


割合としては少ないですが、自社の専門性に適した問題に関して自主的に研究を行い、その調査結果を発表することで、企業にアピールするという狙いがあります。


そうした自主研究の結果が、「〇〇研究所によれば~」といった形でニュースなどで使用されることもあるため、ニュースをみた企業が問い合わせをしてくるきっかけにもなります。

 

シンクタンクのリアルな年収

シンクタンクのリアルな年収

専門性や公共性が高い業務が求められるシンクタンクですが、一般的な企業と比べると収入の点でも違いがあるのでしょうか?


そこで、ここでは有名大手シンクタンクとその平均年収について、そして、シンクタンクと同等の年収を稼ぐには他にどんな企業があるのか、ということについてご紹介します。

 

有名大手シンクタンク4選と平均年収

今回は年収にフォーカスを当てているため、30代社員の平均年収ランキング上位4位の大手シンクタンクをご紹介します。


1位:野村総合研究所  平均年収:1151万円

 

野村総合研究所は野村証券に代表される野村ホールディングスのグループ企業です。

業界内トップの高い利益率を誇り、コンサルティング業務を強みとしていますが、特に金融機関向けのシステム開発に力を注いでいます。


1965年に日本初の本格的シンクタンクとして誕生した「旧野村総合研究所」と、野村證券のシステム開発部門である「野村コンピュータ・システム」を起源とするため、金融分野におけるITソリューション事業が強みであり大きな特徴です。


2位:日本総合研究所  平均年収:1000万円


日本総研の名で知られる日本総合研究所は、メガバンクの1つである三井住友銀行を抱える三井住友フィナンシャルグループのグループ会社です。


日本総合研究所では、「シンクタンク」「コンサルティング」「システムインテグレーション」の3領域を有しており、総合情報サービス企業という特徴があります。


売上の内訳としては三井住友フィナンシャルグループ向けのサービスがメインですが、グループ母体の盤石な経営基盤は強みの1つと言えます。

 

3位:三菱総合研究所  平均年収:975万円


約700名という国内最大級の研究スタッフを有する三菱総合研究所や、三菱グループの創立100周年記念事業として1970年に設立されました。


経済・金融、社会・公共政策、科学技術、IT・ビジネスソリューションなど、非常に幅広い領域をカバーしていますが、売上の7割を政府案件が占めており、最もシンクタンクらしい業務を行っている民間シンクタンクです。


近年では国内のみならず、外国政府をターゲットとしたコンサルティング事業にも力を注いでいます。

 

4位:三菱UFJリサーチ&コンサルティング  平均年収:800万


三菱総合研究所と同様、三菱グループの傘下である三菱UFJリサーチ&コンサルティングの特徴は、政府案件よりも民間案件の方が多いという点です。


三菱フィナンシャルグループという巨大な経営基盤とチャネルを武器に業務を拡大しています。


経営戦略や人事戦略、マネジメントシステムを中心とした総合的なコンサルティングサービスを提供していますが、その中でも特にマネジメントシステムに関するコンサルティングに注力しています。

 


シンクタンク業界の平均年収上位4社についてご紹介しましたが、一般的な30代男性の平均年収が484万円であることを踏まえると、業界全体として非常に高水準な年収であるということが分かります。


もちろん、そのぶん仕事内容は専門性を有すると共に、公共性も有するため責任も大きいですが、やりがいがあって魅力的な職業であると言えるでしょう。

 

シンクタンクと同等の年収を稼ぐ企業

シンクタンクに就職する上で高い年収は大きな魅力ですが、実際にシンクタンクと同等の年収を稼ぐ企業は他にも存在します。

もちろん業種が全く異なる企業もありますが、参考にしてみてください。


尚、ここでは30歳社員の平均年収が1000万円前後である企業を対象しています。

 

・三菱商事(総合商社)1041万円

・ファナック(電気機器メーカー) 1010万円

・ドリームインキュベータ(コンサルティング・投資事業) 973万円

・朝日放送(テレビジョン放送局) 965万円

・丸紅(総合商社) 938万円

・住友商事(総合商社) 934万円

 

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シンクタンクの採用方法を知って理想の年収をゲットしよう

シンクタンクの採用方法を知って理想の年収をゲットしよう

ここまでシンクタンクの定義や年収を含めた魅力についてご紹介しましたが、実際にシンクタンクに就職するためにはどうすれば良いのか疑問に思う人も多いでしょう。


そこで、ここからは「専門性が高い業務であり、特殊な業界であるため、採用方法に関しては一般企業と違いがあるのか?」「新卒でシンクタンクには就職出来るのか?」といった点に焦点を当てて、解説していきます。

 

シンクタンクで求められる人材をチェック!理想の年収をゲットするために

他の企業同様、「こんな人なら就職出来る」という絶対的な条件はありませんが、シンクタンクの特性や実際に働いている人の傾向からどういった人材が求められているということは推察できます。


ここでは3つのポイントについてご紹介しますので、参考にしてみてください。

 

①優れた洞察力を持つ人

シンクタンクの業務では、クライアントの抱える課題を解決するために、問題の分析や周辺環境の分析、観察する必要があります。

そのため、問題の本質を見極めてクライアントが気が付かない原因を指摘するような洞察力は必要不可欠と言えます。

 

②知的好奇心が旺盛な人

もともと専門的な知識を有する人が集まっているシンクタンクですが、知識をいくら身に付けていても新しい情報は日々出てきます。

そのため、自ら専門性を高めるために勉強し、研究していけるような知的好奇心が旺盛な人には適している職業であると言えます。

 

③高度な知識を有する人

クライアントからも高度な専門性を求められるシンクタンクでは、高度な知識を身に付けているということは就職する上での前提条件になります。

なぜなら、就職する以前にもそれだけ勉強をして専門知識を身に付けてきたということは、入社後にも同じように自身の専門性を磨いていけるということに繋がるからです。

一方で、学部卒の場合はなかなか高度な知識を身に付けておくことは難しいですが、その場合は入社後に勉強して成長したいという姿勢をアピールすると良いでしょう。

 

新卒もOK!?年収はどうなるの?

専門的な知識が求められるシンクタンクでは、学部卒であっても就職することは出来るのでしょうか?

以前は大学院卒に限られていたこともありましたが、最近では野村総合研究所や日本総合研究所といった大手シンクタンクでも学部卒の新卒採用を行っています。


初任給に関しては修士課程修了生や博士課程修了生に比べると3~5万程度少なくなりますが、入社後は本人の頑張り次第で年収もアップしていきます。

 

最後に

平均年収が非常に高いシンクタンクは人気のある職種であるものの、その業務内容は知られていないことが多いため、就職活動をする上では業界や各シンクタンクの特徴を知っているだけでも有利でしょう。


新卒だからといって諦めるのではなく、本当にシンクタンクで働きたいという場合は、インターンシップなどの機会も活用して企業研究や業界研究を徹底的に行い、積極的にチャレンジして理想の年収を手に入れてみてはいかがでしょうか。

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2020.05.20
公開日:2020/07/29
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